六月の手紙
面白い本を読んでます。
「浮かれ三亀松」
吉川潮 著 評論社 出版
小説かと思ったら これは…伝記です。
しっかりした資料を元に 書かれますが
語り口は どこか やわらかい。
芸人 柳家三亀松の生涯が
戦前から戦後にかけての東京と大阪の
演芸界を背景に 私たちも知っているような
あの芸人 この芸人のエピソードと共に
目に浮かぶように 書かれています。
言葉遣いは 違うけれど
トントンと進む 粋な語り口が
昔 ラジオで聴いた 講談のよう。
落語なら 人情ばなし。
長唄の師匠を父に
音曲師を 母に 妻に持つ著者の
江戸前のリズムが快い…
昭和を堪能。良いものを読みました。
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