六月の手紙


      本を読んでいたら ページの間から

      レシートが 二枚 落ちました。

      ネットの ブックオフで 取り寄せた

      講談社+
α新書 鴻上尚志の「人間てなんだ」



      レシートの一枚に 店名がありました。

      場所は 私が以前住んでいた 関西の少し大きな街

      阪神大震災の前 そして後 様々な想い出があります。



      この本が出版されたのは 
2022年7月30日

      レシートの日付は それから間もない

      日曜日の 夕方です。


      そして 数日後の 平日の朝 

      この本を手に 電車に乗った その人は

      近くの 小さな駅の売店で 新聞を買っています。



      その駅も 私は知っています。

      この本の 元の持ち主は 学校の先生かなぁ

      その駅の近くには 幾つかの学校があります。

      春には 桜のきれいな 静かな街でした。



      昔のようではない体になって

      もう 訪ねることのない 懐かしい土地に

      レシートが チケットになって

      ひととき 思いがけず 旅をしました。


堀江はるよ

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